安田記念 全頭チェック

※これはウマニティの競馬日記(6月2日)に掲載していたレポートです。

①スワーヴリチャード

基本的な事を言えば、

「ハーツクライ産駒は距離短縮を好まない産駒が多い」

という事。

まして、これまで1000m通過タイムが
1分以上掛かる流れに慣らされている訳で・・・

これがいきなり、1000m通過が平均で57秒前後という
「多頭数の良馬場開催の安田記念」の流れに放り込まれる訳ですよね。

普通の馬には無理でしょう?
絶対流れになんて乗れないですよね?

そもそも、馬は今回自分が走らせられる距離を知りません。

何故自分がこんなにもセカセカと急かされるのか意味不明なんです。

人間の大人だって、理由もなく急かされたらイラっとしますよね?

まして4歳の子供にはもっと分からず、泣いてしまいますよね?

馬ですから、下手をすれば、レースを投げ出す可能性もある訳で。

鞍上がミルコじゃなきゃ、もう即切りものですよ。

ただ、ショウナンマイティもマイル経験が無く、
初めてのマイル戦が安田記念2着でした。
勿論、後方一気でしたけど。

やっぱり消せませんね(;・∀・)

②サトノアレス

こちらは前走の1000m通過が56秒台。

前走京王杯組がよく馬券になるのは、このあたりかも知れませんね。

彼にしてみたら、57秒なら「楽やわ~♪」ぐらいの感じでしょう。

ただ、ゴールは200m遠のくんですけどね( *´艸`)

冗談は置いといて、
前走の反動が無ければ、ここは走って来るでしょう。

東京 芝1600mでは、
馬体重が490㌔以上あるディープ産駒は
複勝率48% 複勝回収率130%
という大変優秀な成績です。

また、今日の芝のレースを観ていると、前が残れてないケースが多く、
近走の上り3F順位上位の馬が好走していました。

血統面でも「ディープ×ダンチヒ」は、
高速馬場の東京マイルと相性抜群。

残念なのは、この10年で1番枠と2番枠から
勝ち馬が出ていないという事。

内枠に入ってなければ、軸に据えることに
さほどためらいは感じない存在なだけに、難しいところ。

③ダッシングブレイズ

ここまで勝ったレースは全てスローペース。

きっとゆったりした流れが合うんでしょう。

レースの選択を間違えてます。

④アエロリット

この馬の本領は消耗戦での前残り。

戸崎騎手も、今回は2度目の手綱。

前回の敗因を、本気で馬場と落鉄のせいにしているなら
今回は間違いなく飛ぶでしょう。

そうではなく、ペースを上げに行かなかった事が
敗因だと考えていれば、今回は怖い存在です。

牝馬ながらに500㌔を超す馬体の持ち主。

この10年で唯一牝馬で馬券に絡んだウオッカも
490㌔前後の馬格がありました。

ここは、戸崎騎手の乗り方ひとつで勝ち負けでしょう。

⑤ペルシアンナイト

大好きな馬なんで、好走して欲しいんですが、
レース間隔が空くと良くないタイプ。

東京が合わないわけでは無いんでしょうが、
ミルコに捨てられ、福永にはサングレーザーより下に見られ・・・

二人の一流ジョッキーの相馬眼が正しければ
馬格も足りないここは、あって3着どまりかなぁ・・・

⑥レーヌミノル

アエロリット同様に消耗戦でこそのイメージ。

ただ、高速決着になると足りない印象。

⑦ウエスタンエクスプレス

同じ父を持つウルトラファンタジーの
スプリンターズステークス勝ち時計を見ると、
日本の高速馬場への適性を予感させられます。

キャンベルジュニアも同じ父の産駒ですが、
やはりスピード競馬にキッチリと対応できています。

そもそも、ボウマンやムーア・モレイラが騎乗依頼を引き受ける馬。

安く見るのはご法度じゃあないでしょうか。

⑧キャンベルジュニア

スピード能力の高さは論ずるまでも無いですが・・・

重賞未勝利なんですよね~(-_-;)

せめてフィエロのようにマイルG1で連対実績でもあれば・・・

さらに安田記念の死に枠4枠。

ちょっと狙いづらいかなぁ・・・

指数は高いんですけどね・・・

悩ましい。

まあ、人気もないので、うっすらと押える方向で(@^^)b

⑨レッドファルクス

馬格があれば迷わず軸なんですが。。。

去年の3着馬でもあり、まあ馬格ジンクスは破ってるわけで。

後は、能力の劣化がないかどうかですよね。

その点は、上りの脚を見る限り、衰えは無いでしょう。

本人にやる気が有れば、好走してくるでしょうし、

休み明けの方が走りますからね。

充分な間隔をとってここに出してくるという事は、
陣営は勝つ気で居るという事でしょう。

今日の馬場を見る限り、この馬向きの馬場という気がします。

⑩モズアスコット

結果的に出なくても良かった安土城に出た事が運の無さを物語っている・・・

重賞未勝利で、連闘でG1初挑戦って・・・

まあ、もろもろ大人の事情があるんでしょうけど、

もう少し馬に愛情を持ってもらえませんかね・・・(´-ω-`)

連闘で長距離輸送。そして危険な高速馬場・・・

やめたげて~( ;∀;)

⑪リアルスティール

このレースは、リピーター色が強いレースですが、
その反面で、繰り返し挑戦して何度目かに馬券に絡むという
リベンジチャレンジャーレースでも有ります。

昨年ぼろ負けしたからこその妙味。

高速決着では分が悪い側面もありますが、
世界に通用したG1ホース。

490㌔以上のディープ産駒で、
母父ストームキャットは適性充分の配合。

モズアスコットとリスグラシューはまだ4歳。

この先もG1タイトル獲得の機会は多く有るでしょう。

やはり、矢作厩舎の本願は、この馬に国内G1の
ここを勝たせて、種牡馬の価値を高める事でしょう。

ディープの牡馬で6歳は、旬を過ぎたイメージですが、
この馬はまだキャリア14戦。

まだやれても不思議じゃないでしょう。

⑫ヒーズインラブ

前走は、1000m通過57秒4という
安田記念並みのラップを後ろからぷっちゅん。。。

2着に粘ったキャンベルジュニアの強さが浮き彫りになるレースでした。

⑬ブラックムーン

調教Gメン井内さんのnetkeiba.comでのコメントが
とっても気になるので抜粋しましょう。

『ずっとブラックムーンを見ているからこそ推せるポイントがあります。

もともと自分から動いていくのは好まないタイプだと思いますが、
それが今回は1Fごとにスムーズに加速しているラップ。

また、そのスピード感がたまらなくて、
ゴール前を走る時にはちょい鳥肌でした。

自分のリズムで走らせてあげれば、
とんでもない走りができる馬だと思います。

今回はそれが叶うかどうかでしょう。』

そして、血統スナイパー境和樹氏のコメント・・

『⑬ブラックムーンは、母父が欧州GⅠ勝ち馬ジェネラスで、
母母父にネヴァーベンド系リヴリア。

さらに、その奥にはリボー系を持っているという、
コテコテの重厚母系が魅力的。

極端に脚の遅い馬で、
常に後方からの競馬を強いられるため展開の助けは欲しいところですが、
これまで使ってきたマイル戦とは異質の適性が問われるこのレースなら、
眠らせている才能を開花させる可能性があると見ています。』

ブラックムーン自身、マイルのレコードホルダーでもあります。

この人気なら、宝くじ感覚で馬券に入れるのも面白そうですね。

⑭リスグラシュー

この馬の東京マイルへの適性は十分に理解していますが、あえて外します。

これまでも、ヴィクトリアマイルで連対していた馬が
ことごとく圏外に飛んでいるのが安田記念というレース。

やはり、牡馬混合G1で勝ち負けする程の実績が無い牝馬に
ここの壁は高いのだと思います。

まして身体の小さな牝馬が勝ち負けできるとは思えません。

⑮サングレーザー

母父ヴァイスリージェント系は縁のないレース。

勿論、それだけが理由では有りません。

休み明けでレコード駆けした馬に、
輸送が有るにもかかわらず、かなりの負荷をかけた調教。

まるで反動を呼び起こすかのように見えてしまいます。

更に言えば、元々が、4歳馬には壁の高いレースで、
4歳以下で連対した馬は、それまでにG1を勝っていた馬。

唯一の例外はモーリス。

もっと言えば、それら4歳以下で連対を果たした馬は
みな500㌔前後の大型馬。

サングレーザーの強さは良く知っていますが、
この臨戦過程で、例外2号になれる程強いのか?

私は、疑問に思います。

当日の馬体重を減らさずに、なおかつイラついてなければ
3着ヒモに入れておきたい1頭です。

⑯ウインガニオン

アエロリットの出方次第では、4角を過ぎたあたりで
恐らく行方不明になってるでしょう( ;∀;)どこ~?

冗談抜きで、戸崎騎手が消耗戦に持ち込む事を選べば、
今日の馬場を見ている限り、この馬には厳しいでしょう。

ただ、戸崎騎手が今回も「大事に」乗るようなら、
先行手薄で、有力馬が末脚自慢のオンパレード。

互いにけん制しあって、仕掛けが遅れるようなら、
「舐められ逃げ」を決めて、前で生き残れる可能性も十分に有ると思います。

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